2009年8月31日月曜日

本日のBounty 2

あっちなみにBountyって収穫って意味です。いや一応。’


そして今日のBountyはこちら


Beets






日本では見た事のない野菜だけど、ノースアメリカではポピュラーな野菜です。私の好物でもあります。

真っ赤なカブのような実は、甘くて(砂糖の材料になる種類もあります)子供にも受けが良く、実を切ると年輪のような輪が中にあり、調理すると更に和がくっきりでて見た目にもキレイです。ビーツを料理していると手やまな板が真っ赤になりますが、洗えば落ちます。すぐその場で落ちなくてもいつか消えます。なので服などについてもパニックする必要なし。栄養価も高く特に、葉酸やカルシウム、ビタミンやベータカロチンが豊富で、大根などと同じように栄養は葉の方に多いです。だから葉も食べようね。


コンペイ糖のような種から収穫まで季節やその地域の気候、育てたいサイズ(小さいのが好きな人もいるし大きいのが好きな人もいるので)にもよりますが、2ヶ月から4ヶ月くらいかな?春先や冬にグリーンハウスで育てたい場合は室内で発芽させてから植え、暖かい時期は直播きでも良いと思います。ま、カブとかと同じカンジで育てたらいいと思う、じゃ適当過ぎ?


「ビーツって良く見かけるけどどう料理していいか分からないので買わない」とか「葉の部分をどうやって食べたら良いのか分からない」なんていう人も結構いると思うので、次回ビーツを使ったレシピを紹介したいと思います。
それでは本日これまで〜

2009年8月29日土曜日

実験 of the week(料理と実験は紙一重!)


皆さん、Sun Dried Tomatoes って ご存知ですか?知ってるか、知ってるよねー、
でも知らないヒトもいるよ絶対。てことで説明するとその名の通り日干ししたトマトの事です。
たいがいの食べ物と同じように、野菜や果物を干して保存食にしたり出来ますが特に果物は干すと旨味が激濃縮!!そしてサンドライドトマト(以下めんどくさいのでSDT)はイタリア料理のマストアイテムです。ピザにもパスタにもペストにもどこにでも入れちゃって下さい、つーくらいの私の大好物なのですが、どーも店で買ってくるやつは当たり外れがある.....。しかもオーガニックの奴はやっぱし高い。



そこで、
作ってみました自分で!SDT(stdと間違わないでね!)!!!
日干しにするにはカナダのここら辺の気候ではちと涼しすぎる(でも今年の夏だったら十分暑かったかも)ので、オーブン干しにしてみました。トマトを縦半分に切ってオリーブオイルと塩&胡椒をふり、設定出来る範囲で一番低い温度にして一晩放置プレイ。翌朝になってみて見ると、乾いてる!オーブンドライトマトだっ!!
でも、乾きすぎてむしろトマトチップス状態に。
なので昼休みにみんなでおやつ代わりにたいらげてしまいました。


翌日。オーブンより低温度の調整が利くスモーカー(薫製機)にスモークチップをいれずに熱だけでスモーカードライトマト(これもSDT!)にしたらどうよ?と再挑戦。温度を120℉(℃だと何度になる?)に設定し、再び一晩よゐこは寝て待つ。翌朝、「全然乾いてない!」てことでさらにもう一晩よゐこは寝て待つ。翌朝「それなりに乾いたけどまだ結構ジュウスィー!これじゃサンドライトマトじゃなくて半ドライトマトじゃん?」という微妙な結果に終わるも味の方は......すげーうめー!!濃縮トマト核分裂!!!
「もーお店で売ってるSDTは買えん.....」と心キメちゃうくらいウマい!!



もう大満足、って事で納得し、来年はきっと太陽熱で干物を作る装置(もう設計図はあるのよ、作る時間がないだけなのよ)を作るで!と志も高く今日の晩飯のパスタにSDTてんこもりで入れちゃうよ〜ん。


SDTのためのトマトは、ローマやチェリートマトなどの味の濃い種類がおすすめです。

本日のBounty



本日のBounty第一回(などとお題をつけたりして盛り上げてみる)はこちら!


素晴らしく美しい豆
Tiger's Eye





赤茶色の豆と黄色に赤の筋が入った豆とありますが、どちらも同じTiger's Eye、ひとつのサヤからこのようにランダムな模様の豆が出てきました。実は、この春に近所のRobert's Creekという町で毎年行われる"Seedy Saturday"という種のトレード&売買のイベントでお年玉袋に半分くらいの量で貰ってきたもので、それを育てて1/2ポンド、両手の平でてんこもりくらいの量になりました!でもまだ食べた事ない!!私は豆という豆全て好きなので多分この豆も好きだと思う。豆の素晴らしさはその栄養価だけでなく、乾燥した状態で保存食となり/そのまま種としても使え/穴をあければビーズ代わりにもなり/クッションの中身にもなり/そして!(ココ重要)豆の育った土にナイトロジェン(窒素)という植物に取って欠かせない栄養を土に残していきます。なんてエラい奴らだ!!




ベジタリアンにとって豆類は超重要なプロテイン源。
世界のいたるところで豆と米の組み合わせが人々の食を支えています。
栄養価的に組み合わせが良いのです。
豆って最高だなー





もうすぐ枝豆(大豆)と小豆もでてくるぞー

2009年8月28日金曜日

This is HenryReed








私の働く&住み込んでいるHenryReed Farmは、カナダのBC州のサンシャインコーストにある小さなオーガニックファームです。敷地は10エーカー、でも実際にファームとして使われているのは3〜4エーカーくらいで、林とプレイグラウンドと小さい家、キャビン2軒と私の住むトレイラーがあります。オーナーの名前はヘンリーさんでもリードさんでもなく、マーティン(ロシアンサーカスの団長のような風貌)とトレイシー(天空の城ラピュタに出てくる海賊のおばさん系)で、ワイルドな風貌とは裏腹にとってもスウィートなこのオーナー夫婦にいつも良くしてもらっています。何故ファームの名前がヘンリーリードなのか?それはファームがHenryストリートとReedストリートの角にあるから、だそうです。地元の人ですらその名前の由来を知らないので、よく勘違いされて「ヘンリーさんいますか?」とか聞かれたり。
写真はファームの前にある、無人野菜販売スタンドです。春先に撮った写真なので野菜の量があまりないけれど、今時期、夏にはこの3倍くらいの量の野菜が並び、お客さんが「ワーォ、これだったらもうスーパー行かなくていいじゃん!」と歓声をあげてたりするのが仕事中に聞こえてきたりする事も。たくさんの野菜と卵がスタンドに並べられ、卵なんかは40ダースくらいが毎朝午前中で完売。運のいい時は午後にも卵を出しますが、2時間もちません。鶏の肉も売っていますがウェイティングリスト80人待ちだそうです(週に一度、25〜35人くらいのお客さんが鶏を買って、次のグループが翌週買う、みたいなシステムです。だから今注文したら買えるのは1ヶ月後)。
仕事は大体朝の6時から6時間で、途中に30分から1時間近い休憩を取り(休憩時間はその時の話の盛り上がり様で変わる)お昼には仕事は終わり。夕方にも仕事する事ありますが、これも任意でやりたきゃやれるし遊びたきゃやらなくても良い、という。ゆっる〜〜。
なので、午後には自分の畑の世話をしたり、海に泳ぎにいってみたり、カワイイ男の子の働くカフェに入り浸ってこうしてブログなぞ書いてみたり出来る訳です。
HenryReedの人たちはみんな食べ物を育てるのみならず料理も食べる事も大好きなので(ベジタリアンは自分とオーナーの娘一人だけだが)、皆で薫製を作ったり、トマトやジャムを瓶詰めにしたり、"ファームミーティング"と称してファームでとれた食べ物で料理して皆で食べたりしています。

何よりも最高なのは、夏の間は全く野菜を「買う」必要がない事。
自分で育てるものとファームのもので食べる野菜のすべてがまかなわれるので
買うものと言ったら調味料とか米とかアボカドくらい。
週末以外金使わない事もしょっちゅう。








本当、これが天国じゃなかったら天国ってどんなところなんだろう??
 なんちて

Systemをニクんで肉をニクまず

私は動物の肉と魚介類を食べません

オーガニックの乳製品は食べるし卵もHenryReedの物は食べます
(と言っても他人の家で食べ物をごちそうになる時に「あ、オーガニックのチーズじゃないの?
じゃ〜いらね〜」などとほざいたりはしませんよ)

今日はそれに対する私の考え、理由について。
でもその前に一言。私は他人が何を食べるかについて何か言う立場にはないし言うつもりもありません。みんな好きなものを食べたら良い。でも私たちが食べる動物たちがどういった経緯で自分達の食卓に上がってくるのか、私たちは知るべきだと思うし、その上で何を食べるか個人レベルで決めたら良いと思う。私はそうしたよ。

私達がスーパーマーケットやレストランで買ったり食べたりする肉は、当然元をただせば生きた動物です。家畜達は畜産農家によって交配/繁殖され最終的に屠殺され肉となり人々のお皿の上へと向かいます。これはぶっちゃけ、植物も同じ事です。そして動物も人間と同じく痛みを感じ、ストレスを受け、苦しみます(植物もストレスを受けますが痛みの方はよくわからない)。
問題はそこまでの過程です。
もしあなたが大の犬好き(とか猫好き)で、虐待されてる犬や猫を見たら悲しきなりますか?
狭い牢屋に押し込められて太陽も浴びず土の上も歩く事もなく一生を終える動物の事を思ったら憤りを感じますか?もしあなたの答えがイエスなら、私達の食べる肉の家畜も同じ事だと言う事を知ってください。学校の靴箱のように並んだ、身動きとれないほどに小さなケージの中に押し込められた鶏達は、生まれてすぐに舌を焼かれ鳴く事もままならない。押し合いへし合いの牢屋のような小屋で育てられる豚達は、当然簡単に病気が発生/蔓延するため抗生物質てんこもりの餌で育てられている。狂牛病の原因として最も有力視されているものが牛達の餌に混ぜられた、同じ牛から作られたMBM(Meat&bone meal/骨肉粉)、だってご存知でしたか?





これじゃアウシュビッツと同じじゃねえか!!







今となってはご近所さんのアメリカでは、時と場合によっては野菜より肉の方が安かったりするそうですが(その仕組みを支えている補助金制度うんぬんは別の機会で触れるとして)、
その家畜の餌となる飼料は大豆やコーン、麦などです。1kgの肉を得る為には10kgの植物飼料が必要で、そのため先進国のファームの40%くらいが家畜の飼料を育てています。この飼料だけで世界全体の人口を養える量があるそうです(詳しい数値は今手元に資料がないのでわからないけど)。





食料危機で米や麦の値段が急騰してるんじゃなかったの?





貧困と食料不足で3秒に一人の子供が死んでるんじゃねえのかよ?







と、これらの事は最近知った話ではなく、もっと以前から肉を食べている頃から知ってたんです。でも肉食べてました。罪悪感より肉への欲求の方が勝ってたんでしょうね。オーガニックの肉だけ食べてました。ええ、無茶苦茶たっかい値段払って。オーガニックの肉となる動物達は、放し飼い&オーガニックの餌&ノードラッグで、屠殺前まではハッピー(?)に生き、屠殺の際も最も衝撃が少ない(?)とされる方法で殺されます。
でもそこでまた思ったんです。
自分の食べる動物は自分で育て(または捕らえ)自分で殺すべきじゃねえの?と。ほかの動物もみんなそうしてるのに、なんで人間だけが生き物を育ててその生き物を食べる為に殺す、という苦しい役割を他人にまかせ、"金を払って買う"という方法でごまかしたり出来るんだろう?生き物の命がみな平等かどうかなんてわからない。平等なんて人間だけがほざいてるただのコンセプトかもしれない。




それでも全てのイノチは繋がっている!!

circle of life !!





そう思ったら、簡単に腹が決まりました。
自分で育て(または捕らえ)殺した生き物の肉以外この先一生食べないぞ、と。

これは私の決断で、誰にでも当てはまる訳じゃないし、
みな自分で考えて自分の決断を下すべきだと思う。
迷い続けるのも良いと思う。たとえ決断を下した後でも。



考えないのが一番タチが悪い。

2009年8月26日水曜日

おらが畑の野菜たち

あーもう なんでこのブログシーズンの始めに始めなかったんだろう??
まあいいや 一気に詰め込み感があるかもしれないけど
今年育てた野菜と果物、ハーブのリストなんか書いてみる。



ーロメインレタス
ーコーン2種類(sweet juberee, もう一個なんだっけ?)
ートマト4種類(siletz,cherry,beef steak,white cherryとかいうやつ)
ーメロンとスイカ(メロンはなぜか肉が緑のcantalope)
ー大根( 日本のものとこちらのもの)
ー白菜
ーケール
ーピクルス用キュウリ
ージャガイモ4種(Banana fingering,red skin,green mountain,russian blue)
ーキャベツとカリフラワー
ーガイラン(a.k.a. Chinese Broccoli)
ービーツ
ー小麦
ーワサビ菜
ースナップえんどう&エンドウ豆
ー豆(大豆、小豆、Tiger's eye,dragon's tongue,Black coco)
ーシラントロ(a.k.a. パクチー)
ーバジル(genevese)
ー春菊
ー赤しそ&青しそ
ーセージ&ローズマリー(今年買った苗)
ーオレガノ(タネから!!)
ージェルサレムアーティチョーク
ーmilk thistle
ーニラ
ーアルギュラ
ーパセリ
ーにんにく





ふ〜〜〜
そして、人からタネをもらって試してみたけど発芽しなかったもの
ゴボウとモロヘイヤ





今年は思いつく限りむちゃくちゃに育てた感ありで、一度に一つの種類をたくさん育てすぎたりして捌ききれず駄目にしてしまった野菜などもあり.....ですが、
来年は日当りやローテーション等々を考慮してもっとちゃんとプランして
野菜を育てたいと思っています。

Why I farm

一番最初だから一番最初ぽい事を書こうと思います。

今働いているHenryReedファームで働き始める前、私はメキシコにいて、将来について考えていました。将来の夢は自給自足!とか言いつつも基本的には口先ばっかで頭でっかちのヒッピーもどきであった自分でも、人間が生きて行く為に一番大事なものは何かと考えたらすぐに答えがでました。それは食べ物です。人は環境さえ許せば家や衣服がなくとも生きていけますが、食べ物と空気、水なしでは生きていけません。ここまでは私のようなものでも分かったのです。水と空気は自分の専門外(?)な気がしたので「じゃー食べ物だなっ」と思い立ちました。自分が安心して食べられる食べ物を、機械や薬にたよらず持続可能な方法で育てる方法を学びたい!慣行農業は人にも環境にも利よりも害の方が多くてアカン!オーガニックで行くんや!といきなり関西弁になりつつも帰国後すぐに駆け込んでいったファームがHenryReed。ファームの紹介はまた後で書くとして、それからというものもうすっかり農業バカ一代です。

もはやファームする理由なんてそっちのけで、ただもう楽しいから夢中、
になってしまい気がつきゃ2年目のシーズンも後半戦。来年もフルシーズン参戦の予定。

で、結局なんでファームするのよ?と聞かれたら、
色々かっこいい理由をつらつら並べ立てる事も出来るけれども
(地球を救う!とかさあ)でも基本はやはり

I farm because I WANT to. ファームしたいからしてるんです。

やっぱ、やりたい!って気持ちにかなうものはないのですよ。